【賃貸経営】アパートローンとは?初心者が迷わない融資の基本
はじめに
土地活用で賃貸経営を始める際、まず悩むのが資金調達の問題ではないでしょうか。自己資金だけでは足りず、融資を受けたいと考えて調べる中で「アパートローン」という言葉を知った方も多いはずです。
アパートローンは、賃貸経営向けに用意された融資で、初心者でも検討しやすいのが特徴です。
この記事では、アパートローンの仕組みや特徴、注意点に加え、プロパーローンとの違いも分かりやすく解説します。土地活用で賃貸経営を考えている方は、融資選びの判断材料としてぜひ参考にしてください。
目次
1-1 )アパートローンは個人向け融資
1-2 )アパートローンの成り立ち
1-3 )アパートローンに向いている人
2 )アパートローン資金の用途は?
2-1 )新築アパート建築資金としての利用
2-2 )リフォーム費用
2-3 )底地の買取
2-4 )ローンの借り換え
2-5 )使い道は事前に確認
3 )プロパーローンとの違い
3-1 )賃貸経営で使いやすい「アパートローン」
3-2 )オーダーメイドの融資「プロパーローン」
3-3 )アパートローンとプロパーどっちがいいの?
4 )アパートローン審査のポイント
4-1 )契約者(借りる人)のステータス
4-2 )物件の収益性
4-3 )物件の担保としての価値
5 )アパートローンを受けるための流れ
5-1 )事前相談と情報整理
5-2 )仮審査
5-3 )本審査
6 )アパートローンの金利と返済
6-1 )アパートローンの金利相場
6-2 )固定金利と変動金利の違い
6-3 )金利よりも重要な返済計画
7 )団体信用生命保険(団信)と保証人は必要?
7-1 )団体信用生命保険とは
7-2 )アパートローンは団信に入れるの?
7-3 )保証人は絶対に必要?
8 )初心者がアパートローンで失敗しないポイント
8-1 )「借りられるか」より「続けられるか」を考える
8-2 )アパート以外の土地活用も含めて考える
8-3 )融資の相談を見つける
9 )まとめ
1 )アパートローンとは

1-1 )アパートローンは個人向け融資
アパートローンは個人が利用することを前提に作られた融資です。
賃貸経営と聞くと事業融資をイメージするとおもいます。一般的な事業融資は実績や詳細な事業計画が求められ、個人にとってはハードルが高いのが現実です。
日本では地主や土地所有者、会社員の副業など、個人が大家として賃貸経営を行うケースが増えています。こうした人たちの資金需要に対応する形で、住宅ローンと同じように「個人でも使える賃貸経営向けローン」として作られたのがアパートローンです。
アパートローンは個人の信用力をベースに賃貸経営を始めやすくする融資の形として、土地活用初心者が最初に検討すべき資金調達の方法と言えるでしょう。
1-2 )アパートローンの成り立ち
土地活用でアパートを建てる場合、建築費をすべて自己資金で賄える人はほとんどいません。十分な資金を蓄えているケースは少ないのが現実です。
一般的な融資を受けようとすると、過去の実績や詳細な事業計画が求められ、初心者にとっては融資のハードルが高くなります。
そこで登場したのがアパートローンです。
個人の属性に注目し、住宅ローンのように個人でも安定して返済することが可能であれば融資ができるような仕組みを作り、各金融機関が独自に商品として売り出していきました。
安定した融資を行うことができれば、資金の無い有望なオーナーが賃貸経営を行うことができるようになり、金融機関にも融資という形で利益を生み出すことができるようになります。
このように借りたい個人と貸したい金融機関のニーズが一致した結果、アパートローンは土地活用の代表的な融資として広がっていきました。
1-3 )手放したくない土地を維持する施策として
アパートローンは賃貸物件に使えるローンです。では具体的にどのような人が使えるのでしょうか。アパートローンを利用するのに向いている人は主に次の3つのパターンがあります。
①物件を購入して賃貸経営を始めたい人
これから土地や賃貸物件を購入、建築して賃貸経営を始めたいという場合の資金としてアパートローンを利用することができます。物件購入と同時に融資を組むケースも多く見られます。初めて賃貸経営に挑戦する人でも現実的な資金調達手段として利用されています。
➁賃貸物件をリフォームして経営を改善したい人
アパートローンは新築だけでなくリフォーム資金として利用できるケースもあります。築年数が経過した賃貸物件でも適切なリフォームによって入居率を改善できる場合はアパートローンが適用できる可能性があります。
③今のローンを見直したい
既に他のアパートローンや融資を受けている場合でも条件に該当すればアパートローンを利用できる可能性があります。ローンを借り換えることで金利が下がることがあります。ローンを一か所にまとめたい、金利を見直したい場合などはローンの借り換えとして検討することができます。
2 )アパートローン資金の用途は?
アパートローンは、賃貸経営を目的とした資金に幅広く使える融資です。金融機関によって違いはありますが、具体的にどのようなことに使えるのでしょうか?
この章ではアパートローンで借りた資金がどのような用途に適用できるのかを確認していきます。
2-1 )新築アパート建築資金としての利用
アパートローンの使い道として最も多いのが新築アパートの建築資金です。
土地をすでに所有している人が、その土地を活用して賃貸経営を始める際に利用されるケースが中心です。
建物本体の工事費だけでなく、以下のような費用も含めて融資対象になることがあります。
- 建築工事費
- 設計費・確認申請費
- 外構工事費
- 付帯設備費用
どこまで含められるかは金融機関によって異なるため、事前確認が必要です。
アパートローンでは、建築費=そのまま全額借りられるとは限りません。
金融機関は建築費の妥当性や、完成後の収益性もあわせて見ています。
建築会社の見積もりが出た段階でローンの相談を同時に進めるのが一般的な流れです。
2-2 )リフォーム費用
アパートローンは、新築だけでなく既存アパートのリフォームや修繕に使われることもあります。
- 外壁・屋根の改修
- 設備の入れ替え
- 間取り変更
このように、収益改善を目的とした工事であれば融資対象になる可能性があります。
ただし「単なる修繕費」と見なされると、別のローンを案内される場合もあります。
2-3 )底地の買取
借地の上にアパートを建てている場合、底地(借りている土地)を買い取るための資金としてアパートローンを使える場合もあります。
底地を所有できれば、「地代の支払いが不要になる」「将来の売却や相続がしやすくなる」といったメリットがあります。
ただし、底地買取は金額や権利関係が複雑になりやすいため、金融機関の判断も慎重になりやすい傾向があります。
2-4 )ローンの借り換え
借り換えを検討する際は、月々の返済額が下がっても総返済額が増えてしまうケースもあるため慎重な検討が必要です。
- 金利だけで判断しない
- 手数料や諸費用を含めて比較する
- 返済期間が延びすぎていないか
2-5 )使い道は事前に確認
アパートローンの考え方は金融機関ごとに異なります。どこまでを融資対象とするか、どのような視点で審査するか、必要となる書類などにも違いがあります。そのため、同じ内容でも金融機関によって判断が分かれることも珍しくありません。
3 )プロパーローンとの違い

賃貸経営で利用される融資には、大きく分けて「アパートローン」と「プロパーローン」という2つの考え方があります。
どちらも賃貸経営に使われますが、2つの違いを理解していないと後々の資金計画にズレが生じやすくなります。審査の視点や融資の性質の違いについて確認しておきましょう。
3-1 )賃貸経営で使いやすい「アパートローン」
まずはおさらいも含めてアパートローンの特徴について確認しておきましょう。
①初心者でも利用しやすい
アパートローンは土地活用や賃貸経営を始めたい人を想定としたローンなので、個人で賃貸を建築、購入したい人には利用しやすい特徴があります。
➁審査がシンプルで早い
アパートローンは住宅ローンのように収入や借入限度額など一定の制限があります。個人属性と物件の状況を中心に審査されるため結果が早く出やすい傾向があります。
③アパートローンの注意点
プロパーローンでは事業計画なども確認され、事業として継続していけるかどうかも含めて審査されます。アパートローンではそこまでの審査はされず、返済能力と担保となる物件を重視される傾向なので、その後の経営については自分でしっかり考えておく必要があります。
3-2 )オーダーメイドの融資「プロパーローン」
プロパーローンとはどういうローンなの?ということも含めて、アパートローンとの違いについて確認しておきましょう。
①プロパーローンとはどういう融資か
プロパーローンとは賃貸経営に限った専用ローンではなく、金融機関が独自の判断で行う一般的な融資のことです。きまった枠組みがあるわけではなく、借り手の状況や事業内容に応じて条件を一つずつ決めていくのが特徴です。
賃貸経営では「自由度の高い融資」という性質を活かし、事業性を重視した資金調達手段としてプロパーローンが使われています。
②審査が厳しい理由
金融機関は事業計画や収支計画を厳しく確認します。空室リスクや家賃下落、修繕費なども含め、長期的に安定した返済が可能かをチェックします。金融機関側のリスク管理であると同時に、無理な事業計画を防ぐ役割もあります。
③プロパーローンの注意点
個別審査となるため事業計画の作成や資料準備に時間と手間がかかり、初心者にはハードルが高くなりがちです。また、プロパーローンは審査機関も数か月から半年など長くなる場合もあることを考慮しておきましょう。
3-3 )アパートローンとプロパーどっちがいいの?
アパートローンは賃貸経営向けにつくられたローンなので、個人で賃貸経営を始めたい場合ではアパートローンが第一候補になります。
ただし、アパートローンはどんな場合でも利用できる万能な融資ではありません。物件内容や自己資金の状況、借入額によっては審査が通らないこともあります。
将来的な事業拡大や複数棟経営を見据える場合、アパートローンでは対応しきれないケースも出てきます。
アパートローンが通らない場合や、アパートローンでは事業内容が納まりきらない場合はプロパーローンを選択肢として検討することも大切です。
金融機関によっては「アパートローン」という商品を取り扱っていない場合もあります。その場合は一般的な手順での融資「プロパーローン」で融資を依頼するということになります。
「どちらが良いか」を単純に決めるのではなく、自分の状況や計画に合っているのはどちらか。という視点で選ぶことが大切です。
4 )アパートローン審査のポイント
アパートローンは個人向け融資です。主に個人と物件の状況を審査する場合が多くなっています。それでは具体的にどのようなことを審査していくのかを確認しておきましょう。
4-1 )契約者(借りる人)のステータス
アパートローンでは契約者の基本情報が重要視されます。
- 年収
- 勤務先
- 勤続年数
- 雇用形態
- 保有資産(不動産・預貯金など)
- 家族構成
など
①年収・勤務先・勤続年数・雇用形態
年収や勤務状況が大きな判断材料になります。安定した収入があり、勤続年数が長いほど評価は高くなります。年収が高くても個人事業主や中小企業経営者の場合はリスクが高いと判断されてしまうこともあります。雇用形態から年収含め、収入の額と安定性を総合的に考慮し、借入限度額も変わってきます。
➁保有資産(不動産・預貯金など)
預貯金や他の不動産などの保有資産は返済に対する余力として評価されます。また、預貯金は計画的にお金を運用できる人なのか、支出の多い暮らしをしているのかなどの判断に用いられることがあります。
③家族構成
家族構成では扶養家族の有無や将来の支出増加などを考慮する材料として見られます。親と同居している場合は親の支援を受けられるのかどうか、子供がいる場合はこれからの学費や養育費など、将来的な支出について予測する材料になります。
契約者のステータスでは、個人として返済を滞りなく行える人かどうかという点を評価されます。
4-2 )物件の収益性
アパートローンは住宅ローンに似た審査基準を設けていて、基本的には借主が返済を行えるかどうかがポイントになってきます。しかし、アパートローン全盛期に収益性の低い賃貸物件を購入して経営が立ち行かなくなるというケースが多発しました。
この事例を受け、最近では無謀な事業計画になっていないか、チェックする金融機関が増えてきています。
これは銀行が損をしないためだけではありません。借り手としても、うまい話に踊らされていないか、自分で確認することが大切です。
- 想定家賃収入
- 空室リスク
- 入居の需要
①想定家賃収入
まず見られるのが、アパートから得られる想定家賃収入です。
周辺相場と比べて高すぎないか、将来的にも維持できそうかがチェックされます。物件に見合わない強気な家賃設定は審査上マイナス評価になりやすいので注意しましょう。
➁空室リスク
賃貸物件が常に満室になるとは限りません。賃貸物件では空室による収入減のリスクが必ず起こります。空室が出た場合の収支、一定期間埋まらない想定を含めて計画されているかが見られます。
③入居の需要
物件の立地や近隣状況なども含め、入居の需要が見込めるのかを確認します。例えば山奥のなにもないところにアパートを建てても入居の需要はほとんどないでしょう。駅距離、周辺施設、賃貸需要の有無などを踏まえその立地で賃貸経営が成立するかが判断されます。
4-3 )物件の担保としての価値
万が一返済が滞った場合、金融機関は物件を差し押さえてお金に換えることで融資した金額を取り戻します。そのため、アパートローンの対象となる物件に担保としての価値があるかどうかということを確認します。
- 土地の価値(立地・形状・用途地域)
- 建築構造・耐用年数
①土地の価値(立地・形状・用途地域)
駅や商業施設、繁華街などは近いか、また土地の形状も大きさや出入りのしにくさなどが土地の価値に大きく影響します。用途地域も定められた用途以外に使えないことがあります。
土地は経年と共に劣化しません。周辺の変化によって価格が上がることもあるので、担保としては建物の方が重要視されます。
➁建築構造・耐用年数
建物は建築構造によって耐用年数の基準も変わってきます。
- 木造 / 22年
- 重量鉄骨造 / 34年
- 鉄筋コンクリート / 47年
建物は経年劣化し、金融機関の評価としては耐用年数が下がると価値も低くなるとして計算されます。
担保評価は「万が一返済できなくなった場合」に備えるものです。そのため物件の評価としては収益性+担保価値の両方が大切です。
5 )アパートローンを受けるための流れ

アパートローンの申し込みから融資確定までの流れを理解しておくことで「今、自分はどの段階にいるのか」「次に何を準備すべきか」ということが分かりやすくなります。
手順とやることが分かれば計画的に進めやすくなりますので、融資確定までの流れを確認しておきましょう。
5-1 )事前相談と情報整理
アパートローンは、いきなり申し込むものではありません。最初のステップは金融機関への事前相談です。
この段階では、正式な申込ではなく今考えていることや資金のこと、融資の対象になるかどうかなどの相談を行います。
- 土地の所在地や広さ
- 新築か購入か
- おおよその建築費・購入価格
- 自己資金の有無
- 年収や勤務先などの個人属性
金融機関側はこれらをもとに「アパートローンの対象になりそうか」「大きな問題はなさそうか」を大まかに判断します。
ここで方向性を確認しておくことで、後から話が進めやすくなります。土地活用初心者ほど事前相談が大切です。
ある程度必要な資金や規模が分かっていれば、そのまま仮審査へと進みます。
5-2 )仮審査
事前相談で具体的に話が進めば、次は仮審査に進みます。
仮審査は「この内容なら融資できそうか」を判断する段階です。
- 年収、勤務先、勤続年数
- 既存の借入状況
- 建築予定アパートや購入物件の概要
- 借入希望金額
仮審査項目を確認し、いくらまで融資可能かという概要が分かります。仮審査の結果をもとに、現在検討している賃貸経営を実現できるかどうかという判断ができるようになります。
本格的に融資を受け、アパートローンを利用して賃貸経営に進む場合、次の本審査に移ります。
5-3 )本審査
仮審査を通過した後は、本審査に進みます。
ここでは提出書類も増え、より正式な確認が行われます。
- 本人確認書類
- 収入を証明する書類(源泉徴収票等)
- 土地や物件に関する資料
- 建築請負契約書や売買契約書(予定含む)
本審査では「返済能力に問題はないか」「担保としての物件に問題はないか」を最終確認します。本審査が承認されると金利や返済期間などの条件が確定し、融資が実行されます。
6 )アパートローンの金利と返済
土地活用は、スタートして終わりではありません。長く安定した成果を得るためには、事前の準備とその後の運用が大切です。
ここでは、お金をかけない土地活用を成功させるために特に意識しておきたい3つのポイントを紹介します。リスクを抑えながら着実な成功へとつなげていきましょう。
6-1 )アパートローンの金利相場
アパートローンを検討する際、気になるのが金利です。
アパートローンの金利は住宅ローンと比べるとやや高めに設定されるのが一般的です。
住宅ローンが「自分が住むための家」に対する融資であるのに対し、アパートローンは「賃貸経営」という収益事業を前提とした融資だからです。
- アパートローン金利相場 1.5~4%程度
- 住宅ローンの金利相場 0.6~3%弱
金融機関にとっては、住宅ローンより空室や家賃下落といったリスクが反映され、金利は高くなります。
金利を見る際に「低い金利=有利」と考えてしまうのは危険です。金利は返済期間、融資額、返済方法と合わせて総合的に判断する必要があります。
金利が安くても返済期間が長期間になる場合、利子の支払いが大きくなる可能性があります。
6-2 )固定金利と変動金利の違い
利率は固定金利と変動金利によっても違いがあります。
①固定金利
固定金利は返済期間中または一定期間金利が変わらない仕組みです。
毎月の返済額が安定するため、将来の見通しを立てやすいという特徴があります。
土地活用では長期返済になることが多く、「返済額が変わらない安心感」を重視する人に選ばれやすい金利タイプです。
➁変動金利
変動金利は市場金利に応じて金利が見直されます。
当初の金利は低めに設定されることが多い反面、将来的に金利が上がる可能性がある金利です。一見変動金利の方がオトクに感じますが、変動するので固定金利を上回る可能性もあります。
③固定金利と変動金利はどっちがいいの?
結論から言うと、どちらも一長一短です。
金利を選ぶポイントは、多少変動しても耐えられる返済計画かどうかという視点で選ぶことです。固定金利より上がってしまうと返済が難しい、苦しいと思うのであれば固定金利の方が良いでしょう。
6-3 )金利よりも重要な返済計画
アパートローンでは、金利以上に重要なのが返済計画です。
どれだけ金利が低くても返済が成り立たなければ意味がありません。
毎月の返済額が家賃収入に対してどれくらいの割合かを考えてみましょう。
満室時だけでなく収益に関わる減収のリスクを想定しておくことが大切です。
- 空室が続く
- 家賃を下げざるを得ない
- 修繕費が重なる
表面利回りだけを見て「数字上は儲かりそう」と判断してしまうと実際には返済が苦しくなるケースも多いです。
アパートローンを検討する際は金利の低さよりも長期間にわたって無理なく返済を続けられるかという視点で計画を立てることが、失敗を防ぐ最大のポイントです。
7 )団体信用生命保険(団信)と保証人は必要?
7-1 )団体信用生命保険とは
団体信用生命保険(団信)とは、ローンの契約者が死亡やがん、高度障害状態になった場合に残っているローン残高が保険で完済される仕組みです。
アパートローンでも多くの金融機関で団信の加入が用意されています。
万一のことが起きた場合、ローンが残ったままだと、返済義務は相続人である家族に引き継がれます。団信に加入していれば、ローン残高は保険で支払われ、家族は借金のない状態でアパートを引き継ぐことができます。
土地活用は長期にわたる計画になるため、「自分に何かあった後」のことを考えておくことも大切です。団信は賃貸経営を家族に負担として残さないための保険という役割を持っています。
7-2 )アパートローンは団信に入れるの?
アパートローンでも、多くの金融機関で団体信用生命保険(団信)への加入が用意されています。ただし、住宅ローンとは異なり「必須」か「任意」かは金融機関や商品によって異なります。
一般的には、
・団信加入が原則必須
・団信加入は任意だが、加入しない場合は条件が厳しくなる
といったケースが多く見られます。
団信にもいろいろな種類があり、必ずがん保障や三大疾病保障が標準で付くとは限りません。団信は「入れるかどうか」だけでなく、どこまで保障されるのか、金利条件かわるのかということも確認することが大切です。
7-3 )保証人は絶対に必要?
アパートローンでは、必ずしも保証人が必要とは限りません。
多くの場合、融資対象となる土地や建物に抵当権を設定することで、保証人なしで進むケースもあります。
ただし、以下のような場合には保証人を求められたり、保証会社の利用が条件になる場合があります。
・借入額が大きい場合
・物件の担保評価が十分でない場合
団信に加入していない場合や保障内容が限定的な場合には、金融機関のリスク管理の観点から保証人を求められることもあります。
「団信があるから安心」「保証人がいないから大丈夫」と単純に判断せず、万一のときに誰がどのような負担を負うのかを整理しておくことが大切です。
8 )初心者がアパートローンで失敗しないポイント

8-1 )「借りられるか」より「続けられるか」を考える
土地活用を考え始めたばかりのころは「この条件でローンは借りられるのか」という点に意識が向きがちです。
しかし、アパートローンで本当に大切なのは借りられるかどうかではなく、借りた後も無理なく続けられるかです。
初心者が陥りやすいのが「融資が通った=安全な計画」という思い込みです。
実際には、返済が始まってから「空室が出た」「想定より家賃が下がった」「修繕費が重なった」といったトラブルが起きやすくなります。
土地活用は短期の投資ではなく、10年、20年と続く長期的な事業です。
ローンの条件だけでなく将来の変化にも耐えられるかという視点で考えることが、失敗を防ぐ第一歩になります。
8-2 )アパート以外の土地活用も含めて考える
アパートや賃貸物件ありきで話が進んでいる場合があります。その立地や自分の状況が、必ずしも賃貸経営に向いているとは限りません。他の選択肢はないか、よく検討することも大切です。
立地によっては、
・賃貸需要が弱い
・家賃が思ったほど取れない
・競合が多い
といったケースもあります。その場合、無理にアパートを建てるより別の土地活用方法のほうが安定することもあります。
複数の選択肢を比較したうえで、この土地には何が合っているのかを考えることが結果的にリスクを下げることにつながります。
8-3 )融資の相談を見つける
①相談が大切な理由
アパートローンや土地活用は一人で判断すると視野が狭くなりがちです。第三者の視点を入れることで、見落としていたリスクや無理のある計画に気づけることがあります。
特に初心者の場合「これが普通なのか」「条件として妥当なのか」を客観的に判断する材料が不足しがちです。
➁金融機関に相談
金融機関は融資のプロとして多くの事例を見ています。
事前相談をすることで借入可能額の目安や審査で重視されるポイントを把握することができます。
早い段階で相談しておくことで後から資金の目安や、融資を受けられる事業のポイントなども理解しながら準備を進めることができます。
③建設会社に相談
建設会社も土地活用の実例や失敗例を多く知っています。
建築費だけでなく賃貸経営全体を見た提案をしてくれる会社であれば心強い相談相手になります。
9 )まとめ

土地活用で賃貸経営を考えるとき最初に悩むのが資金調達です。その中でアパートローンは個人でも利用しやすく、土地活用初心者にとって現実的な選択肢となります。個人の収入や物件を中心に審査されるため、賃貸経営の第一歩として検討しやすい特徴があります。
「借りやすい」「借りられるかどうか」だけで判断せず、長く続けられる計画になっているかを自分自身で考えることが大切です。場合によっては、プロパーローンを含めて検討する視点も必要になります。
アパートローンの特徴を正しく理解し、事前相談や比較検討を行うことで、土地活用の失敗リスクは大きく下げられます。焦らず、納得できる形で賃貸経営をスタートさせましょう。